Tanaka Ohzeki Research Group

情報数物研究会

2018年度 情報数物研究会

日程・場所 2018年7月5日木曜日16:20-17:50
情報科学研究科棟2階中講義室
講演者 岡田俊太郎氏(東北大学大学院情報科学研究科/株式会社デンソー)
講演タイトル TBA
アブストラクト TBA
日程・場所 2018年6月7日木曜日16:20-17:50
情報科学研究科棟2階中講義室
講演者 奥山真佳氏(東京工業大学理学院)
講演タイトル 量子速度限界は量子力学特有の現象ではない
アブストラクト 量子速度限界は量子系の状態変化の速さに上限を与えるものである. もともとは70年以上前に時間とエネルギーの不確定性関係の文脈で発見されたため,量子系特有の現象であり,古典系の時間発展にはそのような限界は存在しないと考えられてきた. しかしながら,その導出を注意深く追うと,非可換性などの量子力学特有な性質を一切用いておらず,ヒルベルト空間の動的な性質のみに依るものであることに気付く. そこで,我々は古典リウビル方程式に対するヒルベルト空間論を用いて古典ダイナミクスにも同様の速度限界が存在することを示した. さらに,古典マスター方程式やフォッカープランク方程式などに代表される虚時間シュレディンガー方程式に対しても同様の速度限界を導出した. つまり,量子速度限界は量子力学特有の現象ではなく,一般のダイナミクスに存在する普遍的な性質である.
日程・場所 2018年6月4日月曜日16:20-17:50
情報科学研究科棟2階中講義室
講演者 藤井啓祐氏(京都大学大学院理学研究科)
講演タイトル 疑似古典確率的ハミルトニアンによる断熱量子計算の量子加速
アブストラクト 量子計算デバイスの最近の急速な実験的進歩によって動機付けられて,量子計算の優位性を示 すために様々なモデルが研究されている. 商業的には,量子アニーリングマシンは横磁場量子イジングモデルを実現し,組合せ最適化問題をヒューリステックに解く方法として利用 されはじめている. この計算機の計算能力は,疑似古典確率的ハミルトニアンと呼ばれるハミルトニアンに 限定した場合の断熱量子計算(AQC)と密接に関連し ており,万能量子計算に比べて計算能力は 低いと考えられてきた. しかし,疑似古典確率的ハミルトニアンを用いたAQC(以降 stoqAQC と呼ぶ)における計算量的な意味での量子加速に関する知見はほとんど 得られていない. 本研究では,stoqAQC の計算能力を特徴づけを行い,その計算量的な量子加速の強い証左につ いて報告する.具体的には,stoqAQC の終状 態に対して非標準基底の適応単一量子ビット測定可能な場合は,万能量子計算同等の計算能力を持つことが明らかになった.また,AQC の ロバスト性を考慮し,測定を非適応的なものに限定した場合でも,計算機科学的な予想に基づいて古典計算に対する優位性を示すことがで きる. さらに,ショアのアルゴリズムをstoqAQC に埋め込み,因数分解問題を多項式時間で解くことができることも分かった. 読みだしのエラーのための量子誤り訂正の埋め込みや,stoqAQCの計算結果の検証のための方法も提案する.
日程・場所 2018年5月24日木曜日16:20-17:50
情報科学研究科棟2階大講義室
講演者 高橋茶子氏(東北大学大学院情報科学研究科)
講演タイトル 逆問題への2つの統計力学的アプローチ
アブストラクト 本講演では,逆問題に対する最近の2つの研究結果について解説する. 講演の前半部では,圧縮センシングの手法を用いて組み合わせ最適化問題をスパースなイジング模型で表現する方法を提案し,この方法の典型的な性能をレプリカ法により評価した結果を示す. 講演の後半部では,離散および連続の値を持つ2体相互作用マルコフ確率場に対する適応TAP方程式が感受率伝搬法により導出できることを示す. さらにこの手法の応用として,多体相互作用を持つ模型や制限ボルツマンマシンに対する適応TAP方程式を導出し,実験の結果を示す予定である.