東北大学電気情報系グローバルCOEプログラム
「情報エレクトロニクスシステム教育研究拠点(CERIES)」

知能情報システムグループ主催企画

「Human-Centered 知能システムの基盤技術と応用(CERIES-HCIS2007)」


Foundamental Technologies and Applications of Human Centered Intelligent Systems



開催日程: 2007年12月7日

開催場所:

    東北大学工学部電子情報システム・応物系南講義棟103会議室
    (東北大学青葉山キャンパス)

参加費: 無料

開催趣旨:

    情報エレクトロニクス技術はこの20年ほどの間に超高密度化,超高速化,超高機能化,超低消費電力化等の超高性能化が急速に進み,私たちの生活の中に大きな恩恵をもたらしてきました.
    そのようななかで,情報エレクトロニクスに課せられた次なる課題のひとつにヒューマンオリエンテッドな知的情報通信,環境の自律認識・予測にもとづくリアルワールド応用などの知能情報システムを超高性能化したデバイスを用いていかにして実現してゆくかがあります.
    本ワークショップではその実現のための要素技術として統計的学習理論,センシング技術,VLSI設計技術に焦点をあて,最近の展開について若手研究者・大学院学生向けに解説し,今後の展望について議論します.

プログラム (敬称略):

    *都合により開始時刻, タイトル等が変更になることがあります. ご了承ください.
    10:15-10:30 オープニング
      [使用予定スライド] スライド(PDF)スライド資料形式(PDF)
    [Preliminary Talk]
    10:30-11:15
      統計的モデリングとベイジアンネットの原理
      田中和之(東北大)
      [講演要旨]
        統計科学の初歩的知識からはじまり知能情報システム構築のための統計的モデリングについて解説する.特に,ベイジアンネットワークによる確率推論の原理とアルゴリズム構成法を簡単な例について紹介する.また,最近の数理的展開についても簡単に触れる.
      [使用予定スライド] スライド(PDF)スライド資料形式(PDF)
      [参考文献]
      1. 田中和之著:確率モデルによる画像処理技術入門, 森北出版, 2006年9月.
      2. 田中和之編著:臨時別冊・数理科学SGCライブラリ「確率的情報処理と統計力学 ---様々なアプローチとそのチュートリアル」, サイエンス社,2006年9月.
      3. 田中和之: 大規模確率場における予測と推論,電子情報通信学会誌,Vol.88, No.9, pp.698-702, September 2005.
    11:15-12:00
      日常生活行動コンピューティング〜子どもの傷害予防工学〜
      西田佳史(産総研)
      [講演要旨]
        日常生活行動は、身近な現象であるのにも関わらず、実は、よく理解されていない。近年,ユビキタスセンサ技術を用いた全空間的物理現象センシング技術,インターネット技術を用いた全世界的社会現象センシング技術,また,これらのセンシング技術によって得られた大規模な日常の実データに基づいた確率論的モデリング技術が利用可能になっており,「日常生活インフォマティクス」とでも呼べる新しい人間情報科学が始まりつつある。本講演では、日常生活インフォマティクスが強く求められる分野として、子どもの傷害予防を取り上げ、子どもの日常生活行動(日常事故)のセンシング技術、データ表現法とモデリング技術、それらの応用事例を紹介する。
      [参考文献]
      1. 西田佳史,本村陽一,山中龍宏:日常系の科学技術:乳幼児事故予防のための日常行動モデリング,計測と制御,Vol.45,No.12,pp.1010-1017,December 2006.
      2. 西田佳史,本村陽一,山中龍宏:子どもの傷害予防へのアプローチ ―安全知識循環型社会の構築に向けてー,小児内科,Vol.39,No.7,pp.1016-1023,July 2007.
      3. 北村光司,西田佳史,本村陽一,溝口博:乳幼児事故予防のための情報循環システム,日本ロボット学会誌,Vol.25,No.6,pp.887-896,2007.
    (12:00-13:00 昼食)
    13:00-13:45
      日常生活行動コンピューティング〜認知・評価構造モデリングと知識共有基盤〜
      本村陽一(産総研)
      [講演要旨]
        統計的機械学習によって,大量のデータからベイジアンネットワークのように構造を持つ複雑な確率モデルが学習可能になり,近似的確率推論ソフトウェアによって,これを実世界アプリケーションのために活用できる技術的枠組みも確立した.そして,今やこれらを実際のイノベーションにつなげるためには,有用な問題領域の中で大量のデータを継続的に取得することを可能にする社会基盤の確立である.我々は有用な問題領域として日常生活をあげ,この中の様々な行動を情報サービスを利用しながら自然に得られるような枠組みの検討をしている.本発表では,携帯電話やカーナビ,購買行動などの具体的事例に基づき,この枠組みの解説とその中における人の認知・評価構造モデリングと知識共有基盤について紹介する.
      [参考文献]
      1. 繁桝算男,植野真臣,本村陽一著:ベイジアンネットワーク技術〜ユーザ・顧客のモデル化と不確実性推論技術,東京電機大学出版局,2006年7月.
      2. 本村陽一,岩崎弘利著:ベイジアンネットワーク概説,培風館, 2006年7月.
      3. 本村陽一:機械学習アプローチによるヒューマンモデリング, ヒューマンインタフェース学会誌 2007年11月号.
    13:45-14:30
      高安全自動車用画3次元像処理VLSIの開発
      張山昌論(東北大),亀山充隆(東北大)
      [講演要旨]
        運転中の危険を未然に検出し運転者に警報を与える高安全自動車を実現するためには,高速かつ正確に外界の状況を認識することが重要となる.外界情報を取得するセンサーとして,ミリ波レーダー,超音波,画像などが用いられている.特に画像は得られる情報の多いため注目されている.その半面,処理すべき情報のが多いため通常のマイクロプロセッサだけでは高速な処理が困難である.本講演では,高安全自動車用画像処理の外界環境認識のための種々の画像処理アルゴリズムとそのVLSI実現法を概説する.
    (14:30-14:40 休憩)
    [事例紹介]
    14:40-15:00
      確率的因果構造を考慮した日常生活行動の画像認識
      河田諭志(東北大),本村陽一(産総研),西田佳史(産総研),田中和之(東北大)
      [講演要旨]
        日常生活における人間の行動を観測した画像等の各種センサーデータから行動を理解するための人間行動モデルの統計的学習を行う事例を紹介する.室内における幼児の行動を観測した動画像,超音波位置センサーデータから行動の時系列を予測し,その認識精度を大きく向上させたことについて述べる.
      [使用予定スライド] スライド(PDF)
      [参考文献]
      1. 河田諭志,本村陽一,西田佳史,田中和之:確率的因果構造を考慮した日常生活行動の画像認識,第21回人工知能学会全国大会 (2007年6月, ワールドコンベンションセンターサミット(宮崎市), 講演番号:2C5-9).
      2. 本村陽一,西田佳史:ベイズ推定における事前分布のグラフ構造モデリングと実生活行動理解,情報処理学会誌:コンピュータビジョンとイメージメディア,Vol.48,No.SIG9,pp.43-56,2007.
    15:00-15:20
      確率推論に基づく情報家電ユーザー支援システムの構築
      千頭和周平(東北大),亀山充隆(東北大)
      [講演要旨]
        ユーザの意図推定のような観測できない情報を推定するリアルワールド応用が望まれている.本講演では,操作能力が不十分な情報家電ユーザの意図推定をベイジアンネット(BN) を用いて行い、支援する応用を取り上げる.ここで、観測情報として、ノンバーバル情報である操作系列特徴から、ユーザの意図と能力を推定するBN構築法を示す.
      [参考文献]
      1. N. V. Dan and M. Kameyama: Bayesian-Networks-Based Motion Estimation for a Highly-Safe Intelligent Vehicle, SICE-ICASE International Joint Conference, pp.6023-6026 (2006) .
      2. S. Russell and P. Norvig: Artificial Intelligence, A Modern Approach, Prentice Hall, 1995.
      3. E. Castillo, J. Gutierrez and A.Hadi: Expert Systems and Probabilistic Network Models, Springer (1997).
      4. F. Jensen: Bayesian Networks and Decision Graphs, Springer (2001).
      5. Y. Motomura: Bayesian Network Software Bayo-Net, Journal of The Society of Instrument and Control Engineers, Vol.42, No.8, pp.693-694, 2003.
    [話題提供とパネル討論]
    15:20-16:50
      人間主体のリアルワールド応用知能システムの展望(後半の60分は自由討論)
      亀山充隆(東北大)
      [講演要旨]
        未来情報社会を創生するためには,以下のような情報通信応用が今後重要になることが予想される.
          @人間主体の情報通信応用技術の創出
            ・物理的情報量のみではなく,コミュニケーションの質や人間感性を考慮した情報通信
          A次世代人間社会に真に求められる情報通信応用技術の開拓
             ・安全社会の構築,高齢化社会,農業分野や環境問題などへの貢献
        このような応用をより一般化したものがリアルワールド応用知能システムであり,その応用展望や技術課題についての討論を行う.
      [参考文献]
      1. 亀山充隆,張山昌論:リアルワールド応用知能集積システムの展望,計測と制御,Vol.40,No.12,pp841-847,2001.
      2. 亀山充隆:未来情報社会を創る知能集積システム,pp.126-154,東北大学大学院電気・情報系および電気通信研究所編:個性の輝くコミュニケーション---21世紀への夢---,東北大学出版会,2001.
      3. Michitaka Kameyama, Prospects of Intelligent Integrated Systems for Real-World Applications, IEEE International Conference on Computers and Devices for Communication, CDPROM, 2006.
    16:50-16:55 クロージング

参加申し込み:

    当日の飛び入り参加も歓迎しますが,だいたいの参加者数を事前に把握したいので, 件名に「ceries-hcis2007参加希望」とご記入のうえ,本文に「氏名」,「所属」,「電子メールアドレス」をご記入の上,CERIES-HCIS2007事務局宛
      e-mail: ceries-hcis2007-office [AT MARK] smapip.is.tohoku.ac.jp
    にお送り下さい.

問い合わせ先:

    田中和之 (東北大学大学院情報科学研究科)
      Phone: 022-795-5885
      e-mail: kazu [AT MARK] smapip.is.tohoku.ac.jp

主催:

    東北大学電気・情報系グローバルCOEプログラム「情報エレクトロニクスシステム教育研究拠点(CERIES)」

関連サイト:

  1. 東北大学電気・情報系
  2. 東北大学電気通信研究所
  3. 東北大学工学部情報知能システム総合学科
  4. 東北大学大学院工学研究科・工学部
  5. 東北大学大学院情報科学研究科
  6. 独立行政法人 産業技術総合研究所
  7. IEEE Computational Intelligence Society JAPAN CHAPTER
  8. 東北大学創立100周年 ユニバーサルコミュニケーション時代を拓く研究最前線 東北大学電気・情報 東京フォーラム2007 (2007年11月14日,東京国際フォーラム)
  9. 第10回情報論的学習理論ワークショップ (IBIS2007) (2007年11月5日-7日,東工大すずかけ台)
  10. 科研費特定領域研究「情報統計力学の深化と展開」(DEX-SMI)
  11. MIRU2007 サテライトワークショップ「画像処理とその周辺における確率的情報処理の展開」 (2007年8月2日,広島市立大)

*本ワークショップ参加のための宿泊が必要な場合はご自身でお手配いただけますようお願いいたします.
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